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2002年6月24日(月)号
■■―今週のことば―■■  B M W

 ブロードバンド(B)、モバイル(M)、ワイヤレス(W)の略称。無線LANやホットスポットなど"IT産業の次世代キーワード"として知られるようになった。

◆◇◆ 政府税調が増税一色の基本方針を提示 ◆◇◆

** 配偶者特別控除は廃止 **

 政府税調は6月14日、「あるべき税制の構築に向けた基本方針」と題した中長期的な税制改革の基本方針を公表しましたが、その内容は、税収確保を優先した税負担増一色となって、経済活性化のための税制改革の優先や歳出削減で減税を求める与党や経済界の要望とは相反するものとなりました。 税負担増の中心となる個人所得課税の基本スタンスは、何度もの減税の結果、税負担水準が極めて低い「空洞化」を是正し、基幹税としての機能を回復すること。そのためには、配偶者特別控除の廃止など諸控除の見直しを通じて課税範囲を拡大する一方、税率の引下げは否定、定率減税を廃止するなど「広く公平に負担を分かち合う」ことを求めました。

** 消費税率引上げの必要性を明記 **

 また、法人税においても、法人税率はすでに先進国並みの水準であり、これ以上の税率引下げは不適当としたうえで、法人事業税の外形標準課税の早期導入を求め、これによって法人課税の実効税率は下がることとなるとしています。
 消費税については、今後の税率の引上げの必要性を明記。その前に、現行制度に対する信頼性・透明性を向上させる必要から、事業者免税点制度や簡易課税制度の見直しを通した「益税」の解消への取組みを示しています。
 約700兆円にのぼる財政赤字解消のための増税路線も避けられないのかも知れませんが、当面の大きな課題であるデフレ解消、経済活性化に向けた税制からの強力な支援は棚上げにしてしまってもいいのかとの疑問が残る基本方針です。

◆◇◆ 製品開発に活用できる休眠特許 ◆◇◆

 特許庁では企業や個人が保有しながら、実際には活用されていない特許や実用新案を「開放特許」として保有者から第三者への譲渡やライセンス供与を認めています。
 現在、十分に活用されていない休眠特許は約4万5千件あり、その分野は化学、機械加工など多岐にわたっています。こうした開放特許を活用し、新製品開発に生かす企業が増えているそうです。
 特許庁は全国に「特許流通アドバイザー」を派遣しているので、アドバイザーと相談して、自社の事業に生かせる特許を見つけ出すこともできます。上手に活用できれば、研究開発のコストや時間を削減できるかもしれません。

◆◇◆ お中元費用の税務は ◆◇◆

 虚礼廃止の声もありますが、お中元の季節がやってきました。税務では、金額の多寡にかかわらず、贈答品であるお中元(お歳暮)の費用は全て「交際費」となります。
 また、贈答用の商品券やビール券も同様の扱いとなりますが、贈答先を明らかにしておかないと"使途不明金"や"役員賞与"として追及される場合がありますので注意して下さい。
 ただし、社名入りのうちわ・カード類など少額のものは「広告宣伝費」として処理できます。


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