税務経営情報のバックナンバーです    <大阪市中央区の税理士 岡田隆税理士事務所のページへ>

2004年11月15日(月)

■■-今週のことば-■■  過熱水蒸気

 水蒸気をさらに加熱し、100℃以上にした気体。シャープがこの技術を使った「水で焼く」オーブンを発売し、話題に。食品加工や殺菌などの分野でも利用されている。

◆◇◆ 所得税の1件平均申告漏れ過去最高 ◆◇◆

** "簡易な接触"が増え"実地調査"は減る傾向 **

 今年6月までの1年間に個人事業者などに実施した所得税の実地調査で、1件あたりの申告漏れ所得金額が前年度より5.7%増加の723万円となったことが国税庁のまとめでわかりました。この金額は過去10年間では最高の金額となっています。
 総調査件数は79万9千件で前年度より3.9%増えていますが、これは、電話や来署依頼などで申告内容の疑問点などを問いただす、実地調査までには至らない"簡易な接触"が4.9%増の72万8千件と大幅に増えたことが要因です。実地調査件数そのものは、4.6%減の7万件でした。
 つまり、最近の調査は、税務職員の定員不足を"簡易な調査"で補い、実地調査は高額・悪質な事案に的を絞って集中的に行われる傾向にあります。

** 実地調査を受けた87%に申告漏れ **

 この結果、7万件の実地調査では、87%の6万1千件から0.7%と微増ながら5068億円の申告漏れ所得を見つけ、加算税を含む1071億円の税額を追徴しています。"簡易な接触"では51万6千件から4024件の申告漏れを見つけ追徴税額は237億円ですから、実地調査の威力がうかがわれます。
 不正の手口では、売上の一部を申告から除外する"つまみ申告"や架空経費の計上、遠隔地を利用して申告除外するケースなど、今回もお馴染みの手口が報告されています。
 なお、個人・法人を問わず企業経営において税務調査は避けて通れないものです。税務署から税務調査の連絡を受けた時は、調査担当者の部門・名前などを正確に聞き、すぐご連絡下さい。


◆◇◆ 良い「社風」で業績が上がる ◆◇◆

 その会社の雰囲気は意外に外部の人には分るもの。社内の人にはなかなか気付かないのが「社風(企業風土)」の良し悪しです。客観的な目でチェックしてはいかがでしょうか。
 明るい挨拶、電話の応対が良い、整理整頓ができている、約束を守るなど、良い社風の会社は取引先からも信用され業績が上がり、逆に悪い社風の会社は業績も悪いといわれています。
 特に中小企業では、社長の考え方・性格や態度が社員の言動や行動に大きく反映されますので、社長が明るく前向きな姿勢で行動することが大切です。社風はすぐには変わりません。長い時間をかけて自然に築き上がるものです。


◆◇◆ 残業夜食代はどこまで非課税か ◆◇◆

 繁忙期を迎え残業が増え夜食を支給する場合がありますが、非課税限度額はあるのでしょうか。
 残業は特殊勤務とされ回数に関係なく残業夜食代は非課税となっています。
なお、食事の費用は一般的な範囲内(〇〇円以内と社内規定があればより良い)であれば課税されませんが、現金で支給すると給与課税の対象になります。
 ただし、交代制の夜間勤務は特殊勤務とはいえず、実費の50%以上を実際に徴収し、その差額が1ヵ月分3675円以内であれば非課税です。





 税務経営情報のバックナンバーです   <戻る>