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2005年11月07日(月)

■■−今週のことば−■■    税を考える週間

 1954年に「納税者の声を聞く月間」として始まり、74年に「税を知る週間」に、昨年から「考える」に変更。毎年11月11日〜17日。消費税・年金・増税について考える機会。

◆◇◆ 売掛金回収のシステムを作る ◆◇◆

 売上を伸ばすことは重要ですが、売掛金の回収が遅れれば資金繰りを圧迫します。年末は売掛金回収のチャンスですから、確実に回収するシステムを作ってキャッシュフローを増やすようにします。 

** 事務管理を徹底してミスのない請求を **

 返品や値引き等の事務管理にミスがあれば、得意先から信用を失うことになります。経理と営業が密接に連携して進めることが重要です。 
・得意先別・担当者別の管理台帳を作成する。 
・管理台帳に、締切日・支払日の一覧を記入する。 
・値引き処理や返品・クレームに対して迅速に処理を行う。営業担当の裁量で値引き等が行われた場合の社内での処理方法を決めておく。 
・継続的取引の入金の行き違いに注意する。 
・再請求書の発行を怠らないようにする。 
・決算期には売掛残高の確認書を送付し、差異があれば原因を追求して一致させる。 

** 売掛金回収の留意点 **

・集金時の事故や盗難・紛失を防ぐために、なるべく振込みや自動振替をお願いする。 
・逆に、振込みが遅れる取引先は訪問集金に変える。 
・集金日には事前連絡をする、入金遅れは理由を確認する、トップが直接訪問する、など売掛金回収に力を入れていることを相手に認識させる。 
・経営悪化と思われる支払遅延先には、営業による情報収集や調査会社を利用することも検討する。 
・督促しても回収できない場合は、「内容証明郵便」や「少額訴訟制度(60万円以下)」も検討する。 

 売上を伸ばし営業成績を上げる仕事に比べ、売掛金回収は地味な業務なので、特にトップの強い意識が大切です。

◆◇◆ 中小資金繰りは緩やかに改善傾向だが… ◆◇◆

 中小企業庁がまとめた「地域中小企業金融ヒアリング調査」によると、中小企業の資金繰りは、全体としては緩やかに改善傾向にあります。 
 金融機関は総じて中小企業向け貸出を強化する意向を示していますが、企業選別を強めており、同地域・同業種内でも貸付条件格差は拡大傾向にあります。小規模企業を中心に一部では引き続き厳しい状況にあります。業種では全国的に建設・土木が厳しいとの声が多くなっています。 
 一方、中小企業側には、景気の先行き不透明感もあり、なるべく借入に頼らずに対応する姿勢がみられます。

◆◇◆ 社員の個性に配慮した指示を出す ◆◇◆

 人にはいろいろな性格(タイプ)があります。社員(部下)の個性に配慮した仕事の説明や指示を出すことで能力を引き出すことができます。 
 例えば、合理的な考え方の人には、目標を明確にして達成するためのプロセスを伝えることが。成果を気にする人には、正当に評価されたい気持ちが強いので、成果に対する結果を明確に示す。理念を追求する人には、信頼され認められたいという気持ちが強いので、仕事の意味を説明し理解させることが重要です。


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