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2006年07月03日(月)

■■−今週のことば−■■ 国の借金 827兆円に

 財務省は、06年3月末時点で日本の債務残高が827兆4805億円(前年比約46兆円増)と発表。国民一人当たり約648万円の借金。05年度税収49兆円の約17年分。

◆◇◆ 中小企業は「自立型人材」の育成が必要  ◆◇◆ 

** 中小企業の人材確保の問題点 **

 大企業に比べ人材確保が難しい中小企業の問題点や方策を日本経団連のレポートが指摘しています。
 まず、問題点として、1.企業の知名度・ブランド力が弱い、2.就労条件に対するイメージが悪い、3.必要な人材が何であるかを絞りきれない、4.人材育成を別途行う時間や資金の余裕がない、の4点を挙げています。それらを克服していくための方策として、「自立型人材」の育成を提案しています。
 「自立型人材」とは、「自分でPDCA(計画−実行−評価−改善)というサイクルで進められる」、「自分自身の考えを確立している」という人材であると定義しています。

 

** 夢や目標を共有することが重要 **

 中小企業は、従業員一人ひとりが様々な仕事をこなしていかなければなりません。したがって、「自立型人材」の必要性は重要です。
 また、人材を社内で育てる仕組みは多様で「勝利の方程式」は存在しないとしたうえで、1.自社の人間は自社で育てるという意識が必要、2.人材を自社で育てられるか否かは、経営者が従業員に対して、自社の発展・成長に対する情熱を伝え、それを従業員と共有できるかがカギ、3.自社の情報発信を積極的に実施していく必要性、の3点を挙げています。
 大企業に比べて、従業員一人ひとりが会社の命運を左右する度合いがはるかに高い中小企業にとって人材は「財産」です。経営理念を明確にし、夢や目標を従業員と共有することで、自社に必要な人材に育ちます。そのためにも夢や目標を具現化した経営計画書を作成することが重要となります。

 

 

◆◇◆ 印鑑の管理は厳重に!  ◆◇◆ 

 印鑑はビジネスのあらゆる場面で使用され、実印と認印があります。特に大切な「会社の代表者印」「個人の実印」「銀行印」の盗難や偽造などによる不正使用を防ぐための工夫が大切です。
*印鑑と通帳などを同じ場所に保管しない
*社長が持ち帰る場合も印鑑と通帳は別にする
*保管を厳重にして、使用・持ち出しには「押印記録簿」に記入して使用状況をチェックする
*偽造されにくい印鑑を作ることも大切です。
 万一、実印(銀行印)が紛失・盗難にあった時は、すぐ登記所(銀行)に紛失届を出し、追って改印届を提出します。なお、印鑑が見つかった場合でも再使用せず作り直した方が安全です。

 

◆◇◆ 7月のチェックポイント ◆◇◆

※納期の特例を受けている源泉所得税(1月〜6月分)の納付期限は7月10日(月)。6ヵ月分をまとめて納付するので資金繰りの確認を。

※健保・厚年の被保険者報酬月額算定基礎届の提出期限は原則7月10日(社保事務所で異なる)。

※個人住民税特別徴収の第1回目(6月分)の納付期限も7月10日。特に年の途中で退職する人の今後の徴収方法に留意が必要です。

※所得税予定納税 第1期分の納付期限は7月31日(振替日も)。減額申請は18日まで。


 


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