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2006年10月23日(月)

■■−今週のことば−■■  特許出願件数世界一



 日本の特許出願件数は、04年42万件で世界最多。以下、米国、欧州、韓国、中国の順。一方、特許権が認められた登録件数は米国が上回る。世界知的所有権機関が発表。


◆◇◆  所得税調査は高額・悪質事案を重点的に  ◆◇◆ 

 

** 8957億円の申告漏れ把握 **


 国税庁が公表した平成17事務年度(今年6月までの1年間)における所得税調査事績によると、80万7千件を調査等し、約7割にあたる56万7千件から総額8957億円の申告漏れ所得を把握し、1144億円を追徴したことが明らかになりました。
 実地調査については、高額・悪質な不正計算が見込まれるものを対象に深度ある調査(特別調査・一般調査)をする一方、資料情報や事業実態の解明を通じて申告漏れ所得等の把握を短期間で行う着眼調査を昨年から導入しています。また、計算誤りや所得控除の適用誤りなどを電話や来署依頼で是正する簡易な接触を実施しています。

 

 

** 申告漏れの9割弱を実地調査で把握 **


 その結果、実地調査では、件数は5万4千件と全体の6.7%に過ぎないものの、申告漏れ全体の51%にあたる4543億円を、また、着眼調査では、16万9千件の調査で、同37.5%の3361億円をそれぞれ把握しています。
 残りは簡易な接触(58万件)で1053億円の申告漏れを把握したということですから、最近の所得税調査は、実地調査により高額・悪質な事案を優先して重点的・集中的に行っていることが明らかです。


** 税務署から連絡があったときは **

 税務調査に対する日頃からの心得は、原始記録や書類・資料・帳簿などの整理保存、株主総会や取締役会の議事録を作成・保存しておくことが大切です。
 なお、税務署から電話で調査の事前通知を受けたり、電話や郵便で来署してほしいなど依頼があったときは、すぐご連絡ください。


 

◆◇◆ 損益分岐点を意識した経営を  ◆◇◆ 

 

 損益分岐点は、損益がトントンになる売上高です。これを求めるには、業種や企業で異なりますが、変動費(売上によって増減する原材料費など)と固定費(家賃や固定給など)に分類します。
 売上高から変動費を引いたものを「限界利益」、限界利益=固定費となる売上高が損益分岐点です。1.売上を上げる、2.変動費を削減、3.固定費を削減することで損益分岐点は下がりますが、例えば、材料の質を落としたことで売上が下がってしまっては意味がありません。売上アップのための費用と、ムダな経費を削減するバランスが大切です。
 損益分岐点を意識することで、現状分析や明確な売上・利益の目標を立てることができます。

 

◆◇◆ "習慣"と"常識"を疑う! ◆◇◆
 

 習慣や常識は時代とともに変わり、頭で理解していても感覚的に「苦手」なことを後回しにしていると、「考えずに」済ませることに慣れてしまい、長年の習慣や常識を変えることはできません。
 例えば、創業時・10年前とは企業規模や商品・設備等も変わっているにもかかわらず、システムや仕事のやり方が同じではありませんか?。
 創業時や10年前には正しかったことが、現在では非効率な場合もあります。既存の習慣や常識を疑い、視点を変えて見直すことが大切です。


 


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