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2007年6月4日(月)

■■−今週のことば−■■  2012年問題

 団塊世代の大量退職が「2007年問題」として注目されていたが、高年齢 者雇用安定法が施行され、多くが定年後も再雇用されているため、深刻化する のは2012年に。


◆◇◆ 所得税確定申告書提出人員は過去最高 ◆◇◆

 企業が扱う膨大な帳簿・書類・資料などを、保管スペースや事務処理のコス トを考慮して、取捨選択をしなければなりません。

** 定率減税の半減で申告納税額が増加 **

 国税庁が発表した平成18年分所得税等の確定申告状況によると、確定申告 書提出人員は2349万人で、過去最高だった17年分より1.3%増加し、 8年連続記録を更新しています。
 その内、申告納税額があった者は823万人(前年比0.7%減)、納税額 は2兆8971億円(8.4%増)となり、納税額の増加は定率減税の半減が 大きな要因となっています。また、還付申告者は1225万人(2.4%増) に達して全体の52%を占めており、医療費控除や住宅取得控除の適用者、公 的年金受給者の増加が影響したとみられています。

** 株式等の譲渡所得金額は減少 **

 所得者別では、事業所得者の納税人員は190万人(3.1%減)、所得金 額は7兆1936億円(1.7%減)と減少しましたが、申告納税額は576 3億円(6.4%増)となりました。不動産所得者と雑所得者については所得 金額及び申告納税額のいずれも増加しています。  また、株式等の譲渡所得では、申告件数は94万件と前年比4.2%増でし たが、有所得件数(利益が出た人)は49万件と15.8%減少し、所得金額 は2兆6363億円(15.4%減)となりました。ライブドア事件を発端に した新興市場の下落が一つの原因と考えられます。  一方、個人事業者の消費税の申告件数は前年より3.1%減の152万7千 件、納税申告額は同1.7%減の4816億円とともに減少しました。  e-Taxについては、所得税の申告件数は前年比約14倍増の49万件、 消費税の申告件数も同約11倍増の10万件と大幅に増加しています。

◆◇◆ お客様の目線で"こだわる" ◆◇◆

 元気な中小企業の多くの共通点は、お客様の目線に立った「こだわり」を持 っていることです。例えば、商品のデザインや質・味やお店のインテリア、接 客などにこだわることで、多くのファンを獲得している例がたくさんあります 。
 しかし、いくら「こだわり」を持っていても自己満足であったり、売り手の 論理になってしまっては共感は得られません。また、「こだわり」をアピール し、お客様に知ってもらうことは大切ですが、押し付けるものではありません 。
 「こだわり」の基にあるのはゆるぎない経営理念です。得意分野をお客様の 目線でとことんこだわることで、他社にはない独自性が生まれます。

◆◇◆ 6月のチェックポイント ◆◇◆

※6月支給の給与から平成19年度個人住民税特別徴収が始まるので、市町村 から通知された税額を賃金台帳等に転記しておきます。
※労働保険の年度更新手続きは、法改正の成立の遅れから、今年は6月11日 (月)が期限です。
※賞与を支給した企業は、5日以内に「賞与支払届」を作成し、社会保険事務 所に提出します。
※7月1日から始まる全国安全週間の準備月間。「組織で進めるリスクの低減  今一度確認しよう安全職場」が今年度のスローガンです。


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