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2007年6月18日(月)

■■−今週のことば−■■  NEO(ネオ)

 ジャスダック証券取引所が今夏以降に創設予定の新株式市場の名称。「新し い」や「最新」の意味。先端のテクノロジー開発やビジネスモデルを持つ企業 に特化した市場に。


◆◇◆ 多様化する中小企業の資金調達手段 ◆◇◆

** 期待される動産担保融資 **

 不動産に依存しない様々な資金調達手段が登場しています。その中でも、中 小企業の資金調達として期待されている売掛債権や在庫といった動産を担保に した融資が徐々に広がり始めています。
 国も中小企業信用保険法を改正し、信用保証制度をこれまでの売掛債権に加 え、在庫を担保とする借り入れに対応した「流動資産担保保険」を創設し拡充 する方針です。
 不動産に依存しない融資として、注目を集めているのが、「ABL(アセッ ト・ベースト・レンディング、流動資産一体担保型融資)」です。企業が商品 を生産、保有、販売して代金を回収するといった事業のライフサイクルに対し 融資する手法です。
 在庫商品や売掛債権、販売代金などを一体的に担保とする点が特徴で、在庫 商品の市場価格や、取引先の支払い能力などを総合的に見て担保資産の一定割 合を上限に設定されます。

** 縁故者を対象にした少人数私募債 **

 金融機関ではなく、自社で直接資金調達する手段として「少人数私募債」が あります。親族や得意先などから事業資金を募るために発行する社債で、新会 社法により株式会社だけではなく、すべての法人で社債を発行できるようにな りました。
 社債発行に伴う官庁への届出や報告の義務などはありませんが、募集が50 名未満の縁故者に限られ、発行総額が1億円未満、などの条件があります。
 どのような資金調達でも、会社や社長に対する「信用力」と事業計画書で目 的や使途などを明確にし、「熱意」を伝えることが重要となります。

◆◇◆ 有姿除却をするための要件は ◆◇◆

 固定資産の破砕・破棄等を行った場合、除却損の計上を行うことができます 。しかし、破棄に多額の費用がかかる等で放置している固定資産は、実際に破棄等をしていなくても、現状の姿(有姿)のまま除却処理を行うこともできま す。
 要件として、1.その使用を廃止し、今後通常の方法により事業の用に供す る可能性がない、2.特定製品のための金型等で、その製品の生産を中止したため将来使用される可能性がほとんどないことが明らかな場合で、「使用する 可能性がない」ことを客観的に証明する必要があります。
 帳簿価額から処分(売却)見積額を差し引いた額を除却損として損金算入す ることができます。

◆◇◆ 年金記録漏れの可能性が高い人は ◆◇◆

 連日、年金記録紛失問題が報道されています。
 社保庁の対応策として未統合年金記録の照合を1年で行い、氏名や生年月日 など記録の一部が一致すれば、08年10月までに「支給漏れの可能性がある 」との通知が送付されるようです。
 その照合作業も懐疑的にならざるを得ない状況ですので、・国民、厚生、共済年金の制度間を移動している ・年金手帳を数冊持っている ・名前を読み間違いされやすい ・姓が変わった ・住所が変わった等の方は、特にご注意くだ さい。


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