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2008年7月22日(火)

■■−暑中お見舞い申し上げます−■■

暑さ厳しい折、くれぐれもお体を大事になさって下さい。


◆◇◆ 「農商工連携」がスタート ◆◇◆

** 「農商工連携」とは **

 中小企業者と農林漁業者が連携し、それぞれの経営資源を活かして新商品や新サービスを生み出す事業を支援する「農商工等連携促進法」が7月21日に施行されました。

 農商工連携は、例えばITを活用した管理システムを構築し生産効率を上げる、新しい品種の開発、特徴ある農産物による加工品の開発、全国または海外への販路開拓、施設整備や機械改良を行い通年供給・出荷体制を構築するなど、中小企業者と農林漁業者それぞれが経営向上・改善に繋がる連携事業をいいます。

** 一連の事業展開にわたり幅広い支援 **

 支援を受けるには、中小企業者と農林漁業者が共同で農商工連携事業計画を作成し、経産局・農政局に申請する必要があります。その事業計画が認定されれば、設備投資や生産、販売など一連の事業展開にわたり、減税や低利融資、債務保証などのさまざまな支援措置を受けることができます。

 例えば、税制面では農作業用の機械、加工用の設備などを取得した場合、特別償却または税額控除の優遇措置が受けられます。資金面では、信用保証の特例として、現在の保証限度額に特別枠を設け、保証限度額が倍になります。また、農林漁業経営に必要な施設の整備等にかかわる中小企業者は、本来は対象外である農業改良資金などが貸付対象となるなどの支援もあります。

 なお、中小企業者や農林漁業者への指導や交流会、セミナー開催など農商工連携を支援するNPOや公益法人なども信用保証の対象となります。

◆◇◆ 注意したい「暑気払い費用」の税務 ◆◇◆

 いよいよ夏本番。会社主催で行う暑気払いは全員(部門別でも可)を対象として、社会通念上一般的なものであれば「福利厚生費」です。

 しかし、高級クラブや料亭などで行ったり、二次会を一部の幹部だけで行えば「交際費」となり、役員だけの場合は「役員賞与」とされかねません。また、欠席者に金銭を支給すれば全員に対する「給与」として源泉徴収の対象とされます。

 なお、取引先などを招待した場合は全額が「交際費」になりますので、「5千円以下の飲食費」制度を利用して個々に接待した方が税務上は有利になります。税務調査で誤解を受けないようにして、厳しい夏を乗り切りたいものです。

◆◇◆ 取得が広がる「環境認証制度」 ◆◇◆

 環境への関心が高まる中、企業の環境対策を第三者が審査し評価する「環境認証制度」を取得する中小企業が増加しています。

 環境認証制度は、国際規格の「ISO14001」や環境省が策定した「エコアクション21」などがあり、環境への取り組みに積極的な企業との取引を優先する企業や自治体が増えています。

 環境対策に取り組むことで、電力や燃料などの使用量が減り、コスト削減にも繋がるなど多くのメリットがあります。


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