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2008年11月17日(月)

■■−今週のことば−■■  デトロイトスリー(D3)

 ビッグスリーと呼ばれるGM、フォード、クライスラーは、米国経済を牽引する存在だったが、今やローカル(デトロイト)メーカーに過ぎないとの意味合いの呼称。


◆◇◆ 年末調整の準備はお早めに ◆◇◆

** 年末調整の対象者となる人を区分する **

 今年も年末調整を行う時期が近づいてきました。

 年末調整の対象者は、年末調整時に給与の支払を受けている、扶養控除等申告書を提出している、本年の給与収入が2000万円以下である、災害を受けて税額の徴収猶予や還付を受けていない人などです。

 今年の主な改正点は、住宅ローン控除について税源移譲の実施に伴う特例が設けられた他、バリアフリー改修促進税制が創設されています。

** 各種申告書等を早めに受理し確認する **

 年末調整をスムース行うために、必要書類を早めに提出してもらいます。まず、「扶養控除等(異動)申告書」は、原則今年の初めに受理していますが、本年の中途で子供の誕生や就職・結婚、本人や扶養親族に障害など変更があった人、本年途中入社や扶養親族がいない人も必ず提出してもらいます。

 「保険料控除申告書 兼 配偶者特別控除申告書」は、平成20年中に支払った生命保険料や地震保険料など各保険会社が発行する控除証明書を基に記入し添付(生命保険は一契約の保険料が9千円以下の場合、証明書不要)します。また、配偶者の給与収入が103万円〜141万円である場合は、年末までの収入を正しく見積もって記入します。

 社会保険料控除は、生計を一にする親族の負担すべき国民年金保険料などを所得者本人が支払った場合や、長寿医療保険料は生計を一にする子が、口座振替により支払った場合に受けられます。

 なお、中途入社で前職のあるの人は本年分全ての「源泉徴収票」を取り寄せないと年末調整ができず、本人が確定申告をすることになります。

◆◇◆ 信用保証枠の予約設定が可能に ◆◇◆

 中小企業の急ぎの資金調達に対応するため、事前に信用保証枠を設定できる「予約保証制度」が今月21日から開始されます(一部の保証協会では実施時期が異なります)。

 あらかじめ金融機関と信用保証協会の審査を受け、保証枠を予約設定することで、枠内での保証付き融資が必要に応じて迅速に受けられるようになります。保証枠の予約に手数料等はかかりませんが、実際に融資を受けた場合、通常の保証料率に0.2%程度上乗せした保証料率が適用されます。

 また、先日開始された「緊急保証制度」の対象業種に73業種(ソフトウェア業など)が新たに追加指定され、618業種に拡大しています。

◆◇◆ 税制面で注目される中小企業支援策は ◆◇◆

 政府の追加経済対策では、「定額給付金」が大きな話題となっていますが、税制面での中小企業支援として、「欠損金の繰戻し還付制度」や「法人税率の時限的引き下げ」などが注目されます。

 欠損金の繰戻し還付は、前期が黒字で当期が赤字であった場合、前期の黒字と相殺でき、納付した法人税額が還付される制度です。現在は不適用ですが、中小企業限定で復活させる予定です。

 また、中小企業の法人税率22%を、一時的に引き下げることなども盛り込まれています。


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